伊勢 猿田彦神社 佐瑠女神社

①絵馬の書き方

絵馬は縦書き?横書き?どっちがいいの?

絵馬の書き方には基本的にきまりはないようです。ですが多くの人が縦書きで書いているようです。
絵馬は日本独自の文化ですから、その作法も様式も日本式を用いるのが最適解と言えるでしょう『郷に入らば郷に従え』と言います。
ちなみに、『ひらがな』というのは、そもそも縦書き用に作られていますから、本来で言えば平仮名を横書きするのは、英語の筆記体を縦書きするのと同じようなことです。

絵馬ってどこまでのことを書けばいいの?

絵馬に願い事を書くのは当然みなさんご存知のことと思いますが、そのほかは何を書けばいいのかというと、名前・住所・生年月日など、自身の情報を記載するのが良いとされています。かつては、今のように絵馬に実名を記すことはなく、「寅歳女」のように生まれた干支と性別のみを記したのだそうです。それに、人に見られない時間帯を選んで行われていたとも言います。現代では個人情報の観点から絵馬に個人情報を記載するのはあまりおすすめはされていないようですが、願いを公言することで、「言ったからには何が何でも願いを叶える!」と自分への心理的な楔の効果もあるとのことなので、個人情報の記載はあくまでも個人の判断ということで、お願いします。

お願い事を書くときの決まりってあるの?

基本的には、神様にお願い事をするのですから、『〜できますように』や『〜になれますように』など、明確なイメージを持ってお願い事を記すと良いでしょう。どんなにご利益のある神社や神様でも、すべての願いを叶えてくれるわけではありません。自分自身が本気で叶えたい願いを忘れない為、あるいは後押ししてもらうための絵馬です。自分が努力しなくては何の意味もありません。なので『〜に成る』や『〜が出来るように』と神様と自分自身に向けて願い事を書きましょう。

絵馬は持って帰ってもいいの?

絵馬を自宅に持ち帰ること自体は何の問題もありません。しかし、絵馬は神様に奉納する物ですから、本来で言えば、神社に納めた方が良いです。
ただ、お願い事を神様任せにして、自分自身が忘れてしまっては元の木阿弥です。であれば、自宅に持ち帰り神棚に飾り、常に目の届くところに置いておけば、願いの成就に近づけるかもしれませんね。ちなみに、願いは人の目に触れてこそ叶うのだと言います。人の願いは沢山の人達の助力無くして叶うことはありません。家族と願いを共有するのも良いでしょう。

②絵馬の起源

絵馬(えま)とは、一般的に神社や寺院に祈願するとき、あるいは祈願した願いが叶ってその謝礼をするときに社寺に奉納する、絵が描かれた木製の板のことを言います。しかし、その起源は神様に神馬(しんめ)として生きた馬を献上する古代の風習だと言われています

絵馬の由来

神馬の風習は時代と共に変化し、本物の馬は木で作った馬や土で作った馬で代用されるようになりました。そして、平安時代頃に、絵に描いた馬を奉納するようになったのです。さらに、室町時代には個人が現世利益を求め、小型の絵馬を奉納するようになります。江戸時代には家内安全や商売繁盛といった身近なお願い事を書く風習が庶民にも広がりました。
それによって馬以外の絵も描かれるようになり、今のように様々なデザインの絵馬が生まれたと言います。

絵馬の発祥の地「貴船神社」

馬は古来より神様の乗り物であると考えられてきました。
そのため、歴代の天皇は祈願の際に、生きた馬を神馬(しんめ)として神社に奉納していました。水の神様をまつる京都の貴船神社では、雨ごいの祈願のときには黒い馬を、晴れの祈願のときには灰色または赤毛の馬、といったように目的によって異なる毛色の馬が献上されました。しかし、平安時代から時折、本物の馬に代わり馬の絵を描いた板が奉納されるようになります。この絵の描かれた板こそが今日の絵馬の原型であると考えられています。